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【メドック 第3級】シャトー・ラグランジュ 1993
【メドック 第3級】シャトー・ラグランジュ 1993
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1855年メドック格付 第3級
シャトー・ラグランジュ
1993
シャトー・ラグランジュの名は19世紀、ルイ・フィリップ王のもとで内務大臣を務めたコント・デュシャテルが1842年に取得して以降、大きく前進しました。彼はやがて政界を離れて畑の改良に力を注ぎ、排水設備の導入などで品質を高めます。その所有下にあった1855年、メドック格付で第3級の地位を得ました。その後は縮小と荒廃の時代を迎え、1983年に日本のサントリーが、1925年以来の所有者であったサンドヤ家から取得した際、畑は50ヘクタール台まで縮んでいたと伝えられます。サントリーは数年をかけてブドウ樹を植え直し、醸造・選果設備を整えて再建を進めました。
この1993年は、まさに再建の途上に置かれた年にあたります。1983年から2007年まで運営責任者を務めたマルセル・デュカスは、在任中に植栽面積を48ヘクタールから138ヘクタールへと広げ、10万本を超えるブドウ樹を新植したと記録されています。今日のシャトーは全体約182ヘクタール、うち植栽約118ヘクタールを100を超える区画に分けて管理し、砂利・砂・粘土(一部は鉄分を含む)を主体とする土壌に樹を配しています。畑は西サン・ジュリアンの緩やかな砂利の丘(croupe=砂利質のなだらかな丘)に広がる単一のブロックで、表土はギュンツ期の砂利と砂、その下に粘土と鉄分を含む粘土が控えます。畑の中央部は標高約24メートルとサン・ジュリアンの最高地点にあたり、水はけのよい高台の性格をよく示します。1993年の評価については、集約スコアに87点(wine-searcher表示)、飲み手のコミュニティ平均に約90点前後(CellarTracker、21件)といった数字が見られ、後者には「シダー、たばこ、湿った森の下草」を挙げる所見もあります。ただしこれらは愛好家の集約・投稿です。
同じサン・ジュリアンで砂利質の広大な単一ブロックからカベルネ・ソーヴィニヨン主体の安定した格付けシャトーを生むという点では、シャトー・タルボと好一対です。タルボが家族経営の伝統路線を長く歩んできたのに対し、ラグランジュは1983年のサントリー資本のもとで大規模な再建と技術・科学主導の醸造刷新に踏み切り、同等の水準へと至りました。近いゴールへ異なる哲学で到達した対比が際立ちます。
日本と深い縁で結ばれたサン・ジュリアンの第3級を、静かな一本の熟成の記録として味わっていただければと思います。
詳 細
| 生産者 | シャトー・ラグランジュ/1983年よりサントリーが所有 |
|---|---|
| ワイン名 | シャトー・ラグランジュ |
| ヴィンテージ | 1993 |
| 生産地 | サン・ジュリアン村、メドック地区、ボルドー地方、フランス |
| 原産地呼称 | A.O.C. サン・ジュリアン |
| 色 | 赤 |
| 品種 | カベルネ・ソーヴィニヨン主体にメルロ、プティ・ヴェルドを配する。植栽比率・ブレンド比率は出典により差があります |
| 格付け | メドック格付け第3級 |
| 畑・土壌 | 西サン・ジュリアンの緩やかな砂利の丘(croupe=砂利質のなだらかな丘)に広がる単一ブロック。表土はギュンツ期の砂利と砂、下層は粘土と鉄分を含む粘土。畑中央の標高約24メートルはサン・ジュリアンの最高地点にあたります。植栽密度は現行で約8,500本/ha |
| 熟成 | 温度管理したステンレスタンクで発酵後、フレンチオーク樽で最長約21ヶ月熟成。新樽比率は現行で約60%(近年は畑の選別により40〜50%へ引き下げとの情報もあります) |
| 評価 | 87点 ロバート・パーカー/ワイン・アドヴォケイト(#97)。「濃いルビー、木・スパイス・カシス、難しい年ながら良好」。参考として集約スコアはワイン・サーチャー87点、セラートラッカーのコミュニティ平均約90点前後(21件、「シダー、たばこ、湿った森の下草」の所見) |
出典・参考文献
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